
2.4 塗装材の塗膜厚さの影響
塗装材の塗膜厚を種々変えて(50,100,200,300μm)腐食疲労試験を実施した結果、母材に対する塗膜厚の効果は、公称応力の低下に伴う長寿命側で大きくなる傾向を示し、腐食疲労寿命の改善が見られた(図2.4−1)。特に200μm以上の膜厚の効果が認められる。さらに、腐食疲労き裂は、繰返し負荷後、母材に生じた腐食ピットから発生し伝播することが分かった。

図2.4−1 塗装材の腐食疲労特性に及ぼす塗膜厚さの影響
2.5 塗装材の温度の影響
塗装材の腐食疲労特性に及ぼす海水温度の影響は、温度が25℃から40または60℃に上昇すると疲労強度はわずかに低下する傾向を示す。しかし、無塗装材(曝露材)と比較すると、塗装による疲労強度改善効果は維持されることが分かった。また、温度上昇による疲労強度の低下は、腐食係数で表せることが示された。

図2.5−1 塗装材の腐食疲労特性に及ぼす海水温度の影響
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